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新就労法、広がる波紋 外国人労働者が一斉帰国 賄賂要求の警官の対処も

投稿日:2017年7月4日 更新日:

 先月23日施行の「外国人就労管理緊急勅令」が各方面に波紋を広げている。政府は新法を直ちに厳格に運用するのは無理と、一部の緩和や、時間的に余裕を持たせる柔軟姿勢を示しているが、雇用主が、使用してきた非合法移民労働者を突然解雇して放置したため、途方に暮れる労働者が相次いだほか、正規登録を目指した国籍証明の取得のために一斉帰国する動きが週末にかけて目立った。また警察庁は、非合法移民の苦境に乗じて警官が移民や雇用主から賄賂をせしめたりしないよう、警官の不法行為に厳罰で臨むとの通達を出した。

 プラユット首相は6月29日、「新法施行の影響は大きすぎるので、移民労働者を雇用している業界に無理が出ないよう調整策を検討してほしい」と労働省に指示した。特に新法施行に絡んで不正行為をした公務員に厳罰を科すように求めた。
 一方、財界の商業、工業、銀行合同常任委員会(JSCCIB)も同日、国家立法議会(NLA)のポンペット・ウィチットチョラチャイ議長に新法実施に伴う業界への悪影響を最小限に抑える法的措置の検討を求める書簡を提出した。タイ冷凍食品協会のポット・アラムワタナノン会長は、国内に200万人以上と推定される非合法移民を合法移民労働者として登録する作業を復活するよう政府に求めた。
■国境県で帰国ラッシュ
 一方、カンボジアと国境を接する東部サケーオ県では先週から今月1日にかけて数千人のカンボジア人が正規な移民労働者として登録に必要な国籍証明を取得するため帰国した。北部ターク県メーソートでも2日までに約2万人のミャンマー人が出国、国境の反対側にある町ミヤワディ―にはミャンマー政府が1万人に対応できる臨時の関係業務施設を開設した。
■非合法労働者の放置も
 このほか警察庁出入国管理局によると、アユタヤ、サラブリ、チャチュンサオ県で、カンボジア人非合法労働者143人が雇用主から解雇、放置されて途方に暮れているのが見つかり、全員サケーオの入国管理事務所に移送された。メーソートでも新法施行に伴い、雇用主に解雇されたミャンマー人非合法労働者400人がすでにミャンマー側に入ったと伝えられている。
■警官の不法行為に厳罰
 チャクティップ・チャイチンダー警察庁長官はこのほど、新法施行に乗じて雇用主や外国人労働者を脅かし賄賂をせしめるなどの不法行為を働いた警官は厳罰に処するとの通達を全国の警察組織に向けて出した。

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