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前首相の判決は来月25日 軍事政権との緊張高まる

投稿日:2017年7月25日 更新日:

 最高裁の政治職者刑事法廷は21日、国家に膨大な損害を与えたとしてインラック・チナワット前政権の籾米担保制度への関与責任を問う裁判の判決言い渡しを来月25日に行うと通告した。
 被告はインラック前首相ほか前政権の閣僚、高官ら。同制度に絡んで農民から買い上げた余剰米処分のため架空の政府の国際取り引きを装って秘かに民間に払い下げたとして起訴されたブンソン・テリヤピロム元商業相らの判決も同じ日に予定され、前政権与党のプアタイ党は支持者動員などの支援行動を展開する構えを見せており、これを規制する軍事政権との緊張が高まる事態も懸念されている。     この日の法廷は証人尋問の最後の期日に当てられ、インラック前首相も出廷。早朝から最高裁に詰めかけていた約1000人の支持者らに迎えられ、「多くの皆様の支援に感謝したい」と目に涙を浮かべながらあいさつした。証人尋問終了を受けてインラック氏は8月1日の法廷で被告最終弁論を行う。最終弁論は書面を裁判所に提出するか、被告本人出廷による弁論のいずれかが認められるが、前首相は本人出廷で弁論を読み上げる意思を明らかにした。  起訴状によると、インラック被告は首相在任中に自身の政権が目玉政策に掲げた籾米担保融資制度で国に5000億バーツの損害を与えたにもかかわらず、政権の最高責任者として何ら損害を食い止める手立てを打たずに放置したとして重大な職務怠慢を指摘されている。  2014年5月のクーデタで実権を握ったプラユット首相率いる国家平和秩序維持団(NCPO)は刑事、民事両面でインラック政権の籾米担保融資制度がもたらした損失の責任追及の構えを見せており、タクシン派のプアタイ党と対立している。  21日の公判に先立ち、プラユット首相は5人以上の集会を禁止しているNCPO布告を理由に支持者が裁判所に多く集まるのをけん制したが、これが逆にタクシン派の反発を招き、事前に予想されていた人数の2倍の約1000人が支持基盤の北部や東北部から集まってきた。  このため、NCPOは今後、判決言い渡しの来月25日に向けてタクシン派の行動を厳重監視し、大人数グループの首都への移動などの動きを警戒するようチャルームチャイ・シティサート陸軍司令官名で全国の治安関係者に指示した。

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