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子ども121人に奨学金 クワイ河平和基金 今夜、FCCTで上映会

投稿日:2017年8月29日 更新日:

 第2次世界大戦中、旧日本陸軍がタイ・ビルマ(現ミャンマー)間に敷設した泰緬鉄道建設に陸軍通訳として関与し、戦後は英国、オーストラリアなど元連合軍兵士たちとの和解に努めた故永瀬隆さん(1918~2011)が設立したクワイ河平和基金の今年の奨学金授与式が26日、カンチャナブリのチャイチュムポーン寺院で行われた。

 今年は幼稚園から職業学校の生徒まで121人が受賞者に選ばれ、同基金の理事を務める瀬戸内海放送(岡山市)の報道クリエイティブ・ユニット・タスクマネジャー、満田康弘さん(56)はじめ基金の役員から1人1人に奨学金が手渡された。
 泰緬鉄道は全長415キロ。クワイ川を渡るカンチャナブリ市内の鉄橋は映画「戦場に架ける橋」の舞台となり、連合軍捕虜たちを酷使し、従事者の約4分の1が死亡した過酷な建設作業で「死の鉄路」とも呼ばれた。
 永瀬さんは戦後、岡山県倉敷市で英語塾を経営しながら、犠牲者へのしょく罪のため現地への慰霊を繰り返し、タイ人への感謝も込めて1986年に「クワイ河平和基金」を設立。支援者から寄せられた寄付金や英語塾の収入を主な元手に毎年、タイの子どもに奨学金を贈るなどの活動を続け、2011年に93歳で亡くなった。基金からの奨学金受賞者はこれまでに約3500人に上っている。
 満田さんは永瀬さんの活動を91年から取材し、元日本軍通訳の永瀬さんが英国などの元捕虜と和解する話など数々の番組を制作。昨年、一連の取材映像をまとめたドキュメンタリー映画「クワイ河に虹をかけた男」を完成、日本各地で公開された。
 このほど英語ナレーション版「The Rainbow Over The River Kwai」も完成し、海外では初めて今夜午後7時からBTSチットロム駅近くの在タイ外国特派員協会(FCCT)で上映される。
 

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