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保存求める声高まる 歴史的建築物の国鉄駅舎

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1922年開業のチェンマイ駅舎も歴史的建築物=観光局資料

 老朽化が進むタイ国鉄(SRT)の設備改修計画が相次いで持ち上がる中、歴史的建築物の駅舎を無造作に取り壊さないよう保存を求める声が建築や美術の専門家の間で高まっている。

 タイ国鉄は日本や中国も関わり国内の高速鉄道敷設や既存路線の複線化計画など大規模な計画が目白押しで、これに伴い数十年にわたり使われた駅舎の取り壊しに間もなく着手する。全国で443駅が取り壊しの予定だが、キングモンクット工科大学ラーカバン校のパリンヤー・チュケーオ教授(建築学)は「そのうち約200は歴史的価値がある建築物。国鉄は予算不足などと言わずに、文化を守るためにもぜひ保存を検討してほしい」と要望を出した。

 目下、保存を求める強い声が出ているのが東北部コンケン駅の木造駅舎。複線化工事のため間もなく取り壊し、その後に2階建ての近代的な駅舎を2年計画で建てる。駅舎をバンコクのBTS駅のように高架にする予定だ。

 しかし、パリンヤー教授によると、コンケンの古い駅舎は建設から80年も経つ歴史的建築物で、文化的価値が高い。

 東北部ナコンラチャシマ県では、住民グループが国鉄総裁に陳情し、総裁判断で保存が決まったスンヌーン駅のような例もある。

 パリンヤー教授は「駅舎は元の場所で保存するのが望ましいが、工事の都合でそれが無理なら建物を移動して市民の集会場などの形で利用する方法もある」と提案。その費用についても「1駅当たり100万バーツ程度と見込まれ、全国の100カ所でそうした措置をとっても1億バーツ程度。何百億バーツの改修の全体予算に比べれば微々たる金額だ」と国鉄当局が保存要請に対応するよう呼び掛けている。

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