経済

長期化すれば影響大 カタール国交断絶で 航空、輸出、観光に懸念

投稿日:2017年6月9日 更新日:

 アラブ諸国でカタールと国交を断絶する国が相次いでいることに対し、タイの航空業界や中東向け輸出の多い製造業界で「危機が長期化すれば影響は大きい」と懸念の声が高まっている。バンコクと中東各国を結ぶ航空路線は世界で有数の運航便数の多さで知られ、カタール航空をはじめアラブ首長国連邦(UAE)のエミレーツ航空、UAEアブダビのエティハド航空のいわゆる「中東ビッグ3」が旅客座席数の多い大型最新鋭機のエアバス380、ボーイング787などを就航させている。

 カタール航空は現在、バンコク~ドーハ直行便を毎日5便運航しているほか、プーケット~ドーハ間が1日2便就航、10月末にはチェンマイ~ドーハ直行便を週4便就航させる計画だ。
 しかし、カタールとの断交を発表したサウジアラビア、UAE、バーレーン、エジプトの4カ国が自国領空をカタール機が飛行することを禁止したため、カタール機の飛行ルートは厳しく制限され、自国発着に大きな支障が起きる。
 カタール航空との共同運航便を多く持つバンコク航空のプティポン・プラサートトーンオーソット社長は「判断には時期尚早だが、共同運航でカタールに飛ばしている自社便が多くあるため、危機が長引けば影響は甚大だ」と指摘した。

■経済界に影響も
 一方、経済界では中東地域への輸出が多い自動車やエアコン、冷蔵庫など家電業界の懸念が特に強い。
 商業省国際貿易促進局マリー・チョークラムルート局長によると、ドバイからカタールへの貨物輸送はすでにストップ。しかし、カタール航空のバンコク~ドーハ直行便はまだ就航しているという。
 マリー局長は「タイから輸出される自動車と電気製品は海路でドバイ経由で運ばれていたので、このルートが閉められると影響は大きくなる」と述べた。
 さらにタイも含めて東南アジア諸国連合(アセアン)地域の観光業全体が「危機長期化でアラブ世界からの観光客が減少すれば、例外なく深刻な打撃を受けるだろう」と危機感を強めている。
 タイ観光公団(TAT)によると、今年の中東地域からタイへの旅行客は100万人と予測され、訪問の目的は70%が観光、残り30%が医療と見られる。

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